たちかわ動物病院・皮膚科 手・足・尾の皮膚炎


3.手・足・尾に主な症状がある


3-1.手の甲

子供の指しゃぶりと同じで、退屈だったり、ストレスを感じていると手の甲をなめたりかじったりして皮膚病になります。


3-2.肘(ひじ)、踵(かかと)

体重があると(太ってる場合も)肘と踵に負担がかかってタコができます。人間の肘と踵も皮膚が厚くてガサガサしているのと同じです。タコ自体は心配ありませんが,ぶつけたり,とげが刺さったりして,化膿することがあります。


3-3.手足の指の間

動物は裸足で歩くので手足にとげが刺さったり,ガラスで切ったりすることが多いようです。土から細菌が皮膚の傷口から侵入して化膿することもあります。また,指の間に毛が生えているので,夏場は蒸れやすく,真菌が繁殖し水虫になることがあります。家族に水虫の人はいませんか?人の水虫は動物に感染します。赤く腫れてただれている場合,痛みを伴っていることが多く,足を洗う時にさわられるのをいやがります。アレルギー性皮膚炎の場合は外耳炎や他の場所で皮膚炎があることが多いです。


3-4.爪

爪の根本に炎症がある場合、細菌感染や真菌感染が考えられます。爪がぽろぽろ抜ける場合は自己免疫性疾患,栄養障害の可能性があります。


3-5.脇

赤くなっていたり、ブツブツがある場合、アレルギー、細菌感染や酵母菌の可能性があります。


3-6.内股と大腿部

赤くなっていたり、ブツブツがある場合、アレルギー、細菌感染や酵母菌の可能性があります。猫では好酸球潰瘍といって白血球の一種の好酸球が皮膚をとかしてしまう病気があります。原因は不明であることが多いのですが,食事やアレルギー性皮膚炎が原因として考えられています。治療はステロイドを使用します。



3-7.尾の皮膚病

尾に炎症がある場合,ノミが原因であることが多く、ノミ予防をお勧めします。また犬では脂腺の炎症が起こりやすいので膿色のかさぶたが多い場合は,細菌感染が疑われます。自分で咬んで毛を抜いている場合は,アレルギーや精神的なストレスが疑われます。皮膚が盛り上がっている場合は,腫瘍を疑います。脱毛だけが見られる場合は,甲状腺機能低下症,性ホルモン失調症,副腎ホルモンの不均衡(アロペシアX,クッシング病)などが疑われます。

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© 太刀川 史郎 2013